●5日、中国証券報によると、人民元対米ドル直物(スポット)レートは2日、基準値とともに中国の為替改革実施以来の最高水準を再度更新した。資料写真。
●1日、世界金融危機は発生から5年間で、世界経済・金融に甚大な打撃を与えた。中国国内外の専門家は人民日報の取材に「その悪影響は徐々に顕在化している」との見解を示した。写真は重慶市。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年5月6日 16時55分
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影響を受けない国はない、顕在化する世界金融危機の深い影響――中国メディア
2013年5月1日、世界金融危機は発生から5年間で、世界経済・金融に甚大な打撃を与えた。
中国国内外の専門家は人民日報の取材に
「関係国が打ち出した財政、金融政策によって危機はある程度緩和されたが、その悪影響は徐々に顕在化している。
世界の経済・金融構造は深いレベルの調整が進んでおり、強く重視する必要がある」
との見解を示した。
■危機の影響を受けない国はない
中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院の李向陽(リー・シアンヤン)院長は
「影響の程度と範囲から見て、今回の危機は過去100年で最も深刻なものだ。
仮想経済も実体経済も免れることはできず、
特に先進国経済の中核である金融業は最大の打撃を被った。
また、経済グローバル化の下で各国の経済は相互依存を強めており、危機の外に身を置くことのできる国はない。
このため経済回復は緩慢なプロセスとなることが決定づけられている」
と話している。
シンガポールのターマン副首相兼財務相、国際通貨金融委員会(IMFC)議長は
「金融危機は単なる銀行と公共部門の財務危機ではなく、社会的、政治的危機でもある。
最も厳しい問題は雇用だ。
先進国には長期間無職の層が出現し、新興国と途上国も大量の若者のための雇用創出という試練に直面している」
と指摘した。
米国の経済分析・諮問機関「IHS Global Insight」のアジア太平洋地区チーフエコノミスト、Rajiv Biswas氏は
「EU諸国は打撃を被った銀行の救済措置を講じたために、国の債務の膨張を招いた。
EU諸国の経済回復が始まるのは緊縮財政を何年も続け、債務水準が下がってからだ。
アジア諸国は先進国経済の疲弊の影響で外需が低迷し、輸出の弱含みが長期化して、経済成長は厳しい外的試練に直面する」
と述べた。
■危機の後遺症で各国のマクロ管理は難しさを増す
中国銀行戦略発展部副総経理、国際金融研究所副所長の宗良(ゾン・リョン)氏は
「世界金融危機によって従来型の経済発展方式の欠陥が明らかになった。
主要国は消費と借金に過度に依存しており、
新興国と途上国の投資・輸出主導の経済成長モデルも持続不能だ。
特に実体経済から逸れ、過度に仮想化した主要国の発展はなおさらに方向を誤っている。
世界金融危機後、世界経済のリバランスを促すために多くの国々が様々な措置を講じたが、産業構造調整の長期性、短期的利益と長期的利益の衝突によって、世界経済のリバランスは必然的に長期的プロセスとなる。
各国は内生的成長の原動力と制度づくりを加速し、持続可能な経済発展を実現する必要がある」
と語った。
宗氏はまた
「世界金融危機を前に、米欧日は空前の規模の財政出動による景気刺激策と量的金融緩和政策を立て続けに打ち出した。
これは世界金融危機による打撃を緩和する作用を果たしたが、深刻な副作用ももたらした。
財政政策の不適切な運用によっていくつかの国では政府債務が高止まりし、違約リスクが高まり続けている。
IMF(国際通貨基金)の統計によると、2012年に先進国の政府債務総額の対GDP(国内総生産)比は第二次大戦後最悪の110%にまで上昇した。
財政政策に窮した結果、様々な形の量的緩和政策を打ち出すこととなり、その規模も日増しに拡大している。
これによって金融市場の流動性は改善したが、世界の通貨総量の膨張も招き、インフレ予想と資産価格バブルのリスクが生じ、各国のマクロ管理の難しさが増し、将来の金融危機の火種を残した」
と述べた。
■国際経済の運営制度にはなお調整が必要
李氏は
「世界金融危機の形成メカニズムから見ると、現行の国際通貨制度、国際金融規制・監督制度、国際金融運営制度のいずれにも逃れられない責任がある。
現在までにこうした体制、制度の改革は一定の進展を遂げたが、世界金融危機の後遺症を根本から解決するにはまだまだ不十分だ。
世界経済の成長力不足を克服するには各国が自国の経済発展方式を改革すると同時に、国際経済の運営制度を調整する必要がある」
と指摘。
宗氏は
「世界金融危機の影響に対処するため、中国は相応の政策を打ち出し、世界経済発展の重要なエンジンとなり、危機の緩和に重要な役割を発揮した。
だが世界の調整と変革を前に、中国はさらに自発的な調整を行う必要がある。
世界金融危機は様々な経済発展モデルにはそれぞれ強みと不足点があり、特定の発展モデルをそのまま用いるのではだめで、中国の特色ある経済発展のモデル、制度設計、理論革新を堅持しなければならない。
中国は実体経済の発展と市場化改革の着実な推進という方向性を堅持し、国内経済構造のモデル転換を加速し、中国経済のアップグレード版を築くと同時に、国際経済・金融構造の変化に緊密に注目。
世界から来るリスクと試練に対処し、国際社会でさらに大きな役割を発揮し、世界経済のリバランスにしかるべき貢献を果たすべく努めるべきだ」
と語った。
(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/内山)
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レコードチャイナ 配信日時:2013年5月6日 15時50分
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人民元の上昇が行き過ぎ=アナリスト指摘―中国
2013年5月5日、中国証券報によると、人民元対米ドル直物(スポット)レートは2日、基準値とともに中国の為替改革実施以来の最高水準を再度更新した。
同日の人民元対米ドルレート基準値が前の取引日から126ベーシスポイント上昇した。
上昇観測が強まっていることを背景に、人民元が上昇し続けている。
量的金融緩和による世界的な流動性過剰状況が続いている。
第1四半期(1-3月)に入って、海外資金の国内への流入が加速していることを反映し、人民元為替レートは連日で最高値を更新した。
アナリストは、
「長期的に見て、人民元の漸進的な上昇が必然的な傾向であるが、経済のファンダメンタルズからは、現在の人民元為替レートの上昇が行き過ぎたものである」
と指摘している。
アナリストはまた、行き過ぎた人民元高は今後の段階的な人民元安を招く可能性があるとし、
その際の海外資金の集中撤退というリスクを警戒するよう呼びかけている。
(提供/新華網日本語版・翻訳/謝艶・編集/TF)
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【「悪代官への怒り」】
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