2013年5月14日火曜日

いよいよ始まったか、中国お得意の血みどろの派閥権力争い

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●13日、中国国家発展改革委員会副主任で前国家エネルギー局長の劉鉄男の愛人脅迫問題で、劉氏を告発した大手経済誌・財経の羅昌平副編集長は「局長の愛人が日本からかけてくる電話が(告発の)発端になった」と語った。写真は劉氏。


レコードチャイナ 配信日時:2013年5月13日 21時0分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=72267&type=0

発改委副主任を規律違反調査、発端は「愛人が日本からかけた電話」―中国

 2013年5月13日、日本の華字紙・中文導報によると、中国国家発展改革委員会副主任で前国家エネルギー局長の劉鉄男(リウ・ティエナン)の愛人脅迫問題で、劉氏を告発した大手経済誌・財経の羅昌平(ルオ・チャンピン)副編集長はこのほど、「局長の愛人が日本からかけてくる電話が(告発の)発端になった」と語った。

 羅副編集長によると、劉氏は愛人女性と日本で知り合い、経済的に援助しただけでなく、仕事を紹介するなど親密な関係にあった。
 しかし、関係がこじれて以降、劉氏は女性に対して複数回にわたり「殺す」などと脅迫したという。
 これに対し、劉氏のビジネスパートナーとされる実業家・倪日涛(ニー・リータオ)氏は「女性が資産の一部を横領したため、捜査当局に告訴した」と話すなど、対立は泥沼の様相を呈していた。

 一方、中国共産党中央規律検査委員会は12日、劉氏を「重大な規律違反の疑い」で調査中だと発表した。
 劉氏は愛人への脅迫だけでなく、学歴詐称、資金横領などの疑いも持たれている。



サーチナニュース 2013/05/13(月) 15:12
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0513&f=politics_0513_003.shtml

中国高官が失脚・取調べ…江沢民氏腹心、背後に権力争いか

  新華社や中国新聞社など中国の主要メディアは12日、中国政府国家発展改革委員会(発改委)の劉鉄男副主任(写真)が「重大な紀律違反」の疑いで取り調べを受けていると報じた。
 劉副主任は江沢民元国家主席の腹心であり、背後には権力争いがあるとの見方もでている。

  劉副主任は1954年、北京市で生まれた。
 大学院に進み経済学修士と工学博士号を“取得”したとされる。。
 卒業後は中国中央政府で、マクロ経済コントロール関係の仕事に従事した。
 1996-99年は駐日本大使館で、経済担当の参事官を務めた。
 2003年に政府の機構改革で発改委が発足すると、工業局局長などを務めた。
 08年には同委員会副主任に昇進。
 11年1月からは国家エネルギー局局長も兼務した。

  2012年12月6日、雑誌「財経」の副編集長で、ジャーナリストの羅昌平氏が、実名で公開しているブログで、劉副主任について「学歴偽造」、「巨額のローン詐欺をした」、「元愛人と利害問題で対立し『殺す』と脅した」などの疑いがあるとの文章を発表した。

  国家エネルギー局は同日、「誣告(ぶこく)であり、事件として扱う」と回答。
 羅氏は2013年1月13日になり、中国共産党紀律委員会は羅氏の訴えに「実名告発」の制度を適用したと表明。
 5月12日は中国の主要メディアも劉副主任の調査を事実として報じた。
 劉副主任の失脚はすでに確定したと考えてよい。

  劉副主任は、中国共産党の江沢民元総書記(元国家主席)、周永康前中央政治局常務委員につながるラインのひとりとみられている。
 そのため、劉副主任はの背景には、
 胡錦濤前総書記(前国家主席)-温家宝前首相の派閥との江沢民派の権力争い
があるとの見方が出ている。

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◆解説◆

  龍副主任の失脚が共産党上層部の権力争いが関係しているとの説が、「争いの直接の発端」としているのは、重慶市の薄熙来共産党委員会書記の失脚だ。

  温首相が2011年に薄熙来書記を処罰しようとすると、周常務委員らが抵抗。
 しかし温首相らは薄書記の処罰を強行した。
 その後、周常務委員らは、温首相の家族の不正蓄財問題や、習近平国家副主席(当時、現在は国家主席)のスキャンダルをインターネットなどを通じて流したという。

  胡前国家主席と習現主席は政策面や派閥で必ずしも一致しておらず、胡前主席は当初、“子飼い”である李克強現首相を、中国のトップである共産党総書記・中央軍事委員会主席・国家主席にする考えだったとされる。

  上記「説」が正しければ、周常務委員ら江沢民派は、習現主席も「敵に回した」ことになる。

  中国ではこのところ、国民の「腐敗現象」にたいする怒りを背景に、対立派閥に打撃を与えるため汚職などのスキャンダルを利用して、派閥の構成員を失脚させたと見られる場合が目立つ。

  対立派閥の攻撃材料として、「対日問題」が用いられたとされる場合もある。
 胡錦濤-温家宝政権は当初、日本に対して「歴史問題は解決済」ととする姿勢をほのめかしていたが、小泉純一郎首相の靖国神社参拝をきっかけに、江沢民前主席(当時)らが反日運動などを支持し、胡-温政権をかなり追いつめたとされる。





【「悪代官への怒り」】




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